川にレジャー客押し寄せキャンプやBBQ、ごみ放置や住民に暴言も 河川敷への市道を通行止めに

車両通行止めにされた磯木橋(中央)。河原に車で入って、バーベキューやキャンプを楽しむ人が昨年は多かったという=京都府南丹市美山町中、住民提供

 京都府南丹市は、同市美山町中の由良川の河原に近い市道を4月30日から当面の間、車両通行止めにした。新型コロナウイルスの感染拡大以降、密を避けようとするキャンプや川遊びなどのレジャー客が増加しており、大型連休と緊急事態宣言を受け、さらなる人出を警戒し、先手を打つことにした。

 由良川に架かる磯木橋がある約100メートルの区間。昨年夏以降、河原に車でそのまま乗り付けることができ、バーベキューやキャンプの道具の持ち運びがしやすい点に目を付けた人たちが、京阪神などから多数押し寄せた。

 一方で、行楽客がごみを放置したまま帰る事例が散見された。地元男性(68)によると、民家のトイレを借りようとする人が続出し、断って暴言を吐かれた住民もいたという。地元の住民や市議らから、市に対応を求める声が上がっていた。

 市は30日、住民はほとんど磯木橋を使わないことなどを踏まえ、地元の了解を得たうえで通行止めとした。府も、緊急事態宣言が発出されていることなどを付近に掲示した。

 期間は当面5月11日までで、緊急事態宣言が延長されれば通行止めも継続する見通し。市土木建築部の中島亮部長は「コロナ禍の中、密を避けるために対応した」としている。

 野外のレジャーを巡っては、市は連休中、日吉町の道の駅「スプリングスひよし」などでの見回りも実施。大勢での酒盛りなど不適切な使用がないか、警戒を続ける。

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