
全国の信号機の約24%が、更新基準を超えていることが9日、警察庁への取材で分かった。警察庁は、信号灯器の赤青黄などの表示を切り替える信号制御機の更新基準を19年とし、超えた場合は老朽化と判断。老朽化率は2020年度に過去最悪を更新して以降、4年連続24%台で高止まりしている。交通安全施設は大量更新期にあるとされ、深刻な実態が浮き彫りになった。信号灯器の故障や柱の倒壊は重大事故を招く恐れがある。
老朽化率は年々上昇し、20年度に24.5%になって以降、24%台で推移。23年度も20万4265基のうち4万9684基(24.3%)に上った。警察庁は「老朽化で交通の安全が脅かされる懸念がある」として全国の警察に対し、実態に適合しなくなった信号機や標識、標示など交通安全施設の設置見直しを求めており、効率的な維持管理と更新を推進する。
23年度の都道府県別ワーストは京都の43.0%。次いで奈良39.9%、北海道38.8%。地理的な要因や財政状況が影響しているとみられる。
