
日本最東端の駅で、JR北海道のダイヤ改正に伴い廃止される根室線(花咲線)の東根室駅(根室市)が14日、営業最終日を迎え、訪れた多くの地元住民や鉄道ファンらが別れを惜しんだ。15日からは花咲線の終着駅で東根室駅から西に約1.2キロ離れた根室駅(同市)が最東端となる。
東根室駅では鉄道ファンの団体が記念のポストカードやキーホルダーを配布。小さなホームを埋め尽くした人たちが発着する列車に手を振ったり、「ありがとう」と書かれた横断幕を掲げたりした。午後9時40分ごろ、最終列車が根室駅に向けて出発すると、「いってらっしゃい」と声が上がり、作業員が「日本最東端の駅」という表示を取り外していた。
名古屋市の会社員(52)は「一度は来たいと思っていた。廃止は仕方がないが寂しさも感じる」と話した。
JR北海道によると、東根室駅は1961年9月1日、地元の高校生の通学用に設置。バス利用が増えたことなどから、2019~23年の平均乗車数は1日当たり7.8人にとどまっていた。
根室駅では15日に根室市がセレモニーを開く予定。
