
【ワシントン共同】米メディアは4日のトランプ大統領の施政方針演説をファクトチェックした。AP通信は「多くの虚偽や誤解を招く情報が含まれていた」と批判。トランプ氏は関税措置について、製造業が国内回帰し「米国は再び豊かになる」と正当化したが、経済学者は物価を押し上げ、経済の成長を阻害する可能性を指摘している。
トランプ氏は演説で、実業家マスク氏が事実上率いる新組織「政府効率化省」が数千億ドル規模の不正を見つけたと主張した。これに対し、CNNテレビは、効率化省が裏付けとなる詳細な資料を提示しておらず、メディアに間違いを指摘されてウェブサイト上で修正を繰り返しているとした。
政権が重視する不法移民対策を巡り、トランプ氏は「過去4年間で2100万人もの人々が米国に流入した。多くが殺人者や人身売買業者、ギャングなどだ」とバイデン前政権を非難。APは数字の誇張に加え「犯罪者が意図的に米国に送り込まれている」とするトランプ氏の主張には根拠がないとした。