トランプ氏、関税正当化 ウクライナ和平の推進強調

米上下両院合同会議で施政方針演説をするトランプ大統領=4日、ワシントン(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】トランプ米大統領は4日夜(日本時間5日午前)、上下両院合同会議で施政方針演説に臨んだ。各国への関税発動により物価上昇や貿易戦争激化への懸念が強まる中、関税強化措置の正当性を主張し、4月2日に相互関税を導入する方針を改めて示した。ウクライナとロシアの戦争の早期終結に取り組む姿勢を強調し、ウクライナのゼレンスキー大統領が自身宛ての書簡で「和平交渉のテーブルに可能な限り早く着く準備ができている」と表明したと述べた。

 トランプ氏は、ゼレンスキー氏が2月28日の首脳会談決裂で宙に浮いていたウクライナの鉱物資源権益を巡る合意に署名する用意があると伝達したとも語った。

 トランプ氏は演説で、「米国は復活した」と述べ、自身の大統領返り咲きによって「アメリカンドリーム」にまい進していると主張した。1月の2期目就任後、トランプ氏が外交や内政の方針を包括的に説明する初めての場となった。

 トランプ氏は演説で、米国が他国から関税で「搾取されてきた」と主張して「次はわれわれの番だ」と語った。

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