中国の新興企業「DeepSeek（ディープシーク）」の生成人工知能（AI）サービスについて、先端技術に詳しい中崎尚弁護士は「中国政府に利用者情報が開示される可能性がある」と懸念を示した。利用者が入力した情報をAIの学習に使われないようにする機能の説明も見当たらないという。個人情報の取り扱いを定めたプライバシーポリシーと利用規約を読み解いてもらった。
ディープシークはスマートフォンのアプリなどでサービスを提供する。2月時点で確認できるプライバシーポリシーによると、集める情報の対象は、生年月日を含むアカウント関連や「プロンプト」と呼ばれるAIへの指示など多岐にわたる。収集した情報は「中国にあるサーバーに保存する」としている。
中崎氏はサーバーに保存した情報には中国の法令が適用され、中国政府がディープシーク側に情報の提供を求めても合法になると説明。「日本からはうかがい知れないことが行われかねない」と指摘した。
