
【ニューヨーク共同】米国で日本の音楽を紹介するNPO「ミュージック・フロム・ジャパン」の演奏会が21日、ニューヨークで開かれた。1975年から毎年開催し、今年で半世紀。NPOの三浦尚之理事長(83)は「日本の作曲家に有名になる機会を与えたかった。聴衆に支えられた」と振り返った。
演奏会は2日間の日程で21日は雅楽、22日はピアノや管弦楽器による楽曲を披露した。雅楽作品を提供し、指揮したエリザベト音楽大の川上統准教授(45)=広島市=は「日米で注目され、作曲家に全てを用意してくれる舞台が50年間もあるのは素晴らしい」と称賛した。
三浦氏はコントラバス奏者として66年にニューヨークに渡った。名門ジュリアード音楽院などで学び、音楽家として生活が安定すると、武満徹さんや湯浅譲二さんの楽曲を米国で聴く機会がないことを残念に思い、ニューヨークで発信を決意した。
75年以降、日本の作曲家らを招いてカーネギーホールなどで演奏会を開き、200人以上の作品を紹介した。