
【北京共同】中国家電大手TCL科技集団は20日、国際オリンピック委員会(IOC)と五輪・パラリンピックの最高位スポンサー契約を結んだ。北京市でIOCのバッハ会長が出席して調印式が行われた。2032年までの契約で、期間中は五輪マークの使用など独占的な商業活動が認められる。
中国企業の契約は3社目。東京大会に絡む不祥事の影響などで日本企業の「五輪離れ」が進む中、中国企業は世界的なスポーツイベントの協賛で存在感を高めている。最高位スポンサーを巡ってはトヨタ自動車、パナソニックホールディングス(HD)、ブリヂストンの日本勢3社全てが24年末で契約を終了した。
最高位契約は1業種1社が原則。TCLは夏季、冬季大会に映像や音響機器などを提供する。ほかに同契約を結ぶ中国企業は電子商取引(EC)大手アリババグループと乳業大手の中国蒙牛乳業。
TCLの李東生会長は調印式で「五輪を通じて世界の消費者により良いサービスを届けたい」とあいさつした。
TCLは広東省に本社を置く。