
札幌・ススキノの雑居ビル火災で、意識不明の重体となっている男(41)が、元交際相手の20代女性の勤める店に入った直後に火をつけた疑いがあることが29日、捜査関係者への取材で分かった。初めから放火するつもりで店を訪れた可能性がある。
男のものとみられるX(旧ツイッター)のアカウントには、出火の約10分前「楽しいことするよ」と投稿されていた。北海道警もこの情報を把握しており、関連を調べている。
道警は現場周辺で見つかり、男が使ったとみられる車を同日までに押収した。
火災では男や女性のほか30、50代の男性2人がやけどをするなどした。道警は同日、男を除く3人はいずれも重傷だと明らかにした。男は重体のまま変化がないという。
札幌市消防局は同日、近隣のビルに緊急の防火指導を実施。担当者によると、火災のあったビルにも6月、自動火災報知設備に不備があったり、誘導灯の一部がついていなかったりするなど計8点の消防法違反を指導したが、いずれも軽微で、火災の被害を拡大させた可能性は低いという。