EU、アリババ調査 偽造医薬品やポルノ巡り

 【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)欧州委員会は14日、偽造医薬品やポルノの拡散防止策が不十分だとして、中国の電子商取引(EC)大手アリババグループが運営するオンライン市場「アリエクスプレス」への調査を始めたと発表した。違法コンテンツ排除を義務付ける「デジタルサービス法(DSA)」に基づく正式調査。

 欧州委は、消費者に被害を及ぼす恐れのある偽造医薬品や食品、栄養補助食品、未成年者に有害なポルノなどのコンテンツに対する有効な措置がアリエクスプレスで取られていないと指摘した。

 また、米マイクロソフト傘下のビジネス向け交流サイト(SNS)リンクトインに対しては、個人の関心に合わせた「ターゲティング広告」を巡り透明性を十分に確保しているかどうかについて、DSAに基づき報告を求めた。

 米IT大手のX(旧ツイッター)やメタ(旧フェイスブック)などに対しては、人工知能(AI)が生成する偽情報への対応策について詳細な情報提供を要請した。

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