「人新世」提案を否決 国際地質科学連合、米報道

 【ワシントン共同】46億年の地球史を分ける地質年代の一つとして、急激な経済成長や都市化、エネルギー消費の変化などにより人間が環境を大きく変えた1950年代以降を「人新世」とする国際地質科学連合の作業部会の提案が否決されたと、6日付の米紙ニューヨーク・タイムズが報じた。

 決定への関門の一つである小委員会の投票で賛成票が集まらなかった。農耕の開始や産業革命などを除外した提案では人間活動の影響の捉え方が狭すぎるとの反対論があった。より定義が緩い用語の「イベント」を使う提案も出ている。20億年以上前、微生物の光合成で大気中に酸素が増えていった「大酸化イベント」などの例がある。

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