ロシア占領地からの報道に反発 独公共放送にウクライナ

ロシアが実効支配するウクライナ南部マリウポリで再建が進む劇場=2023年12月(タス=共同)

 【ベルリン、キーウ共同】ドイツ公共放送ZDFのモスクワ特派員の記者が1月下旬、ロシア占領下のウクライナ南部マリウポリにロシア領内から入って取材し、現地の様子を報じた。記者は「ロシアの占領を認めるということではない。戦争を両サイドから報道することが重要だ」と伝えたが、ウクライナ外務省報道官は2日、同国の同意を得ておらず法律違反だと反発。「現実の歪曲はジャーナリズムではない」と批判し、ZDFに正式な説明を要求した。

 ZDFは1月30日の声明で「記者はロシアが多額の資金を使っていかに街の正常化と再建を印象付けているかを説明した」と主張した。

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