ガザ死者2万5000人超える 南部地下に「人質部屋」

パレスチナ自治区ガザ中部デールバラハの自宅に戻り、がれきの中から所有物を捜す人たち=20日(ゲッティ=共同)

 【エルサレム共同】パレスチナ自治区ガザの保健当局は21日、イスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘が始まった昨年10月以降、ガザ側の死者が2万5105人に上ったと明らかにした。一方、イスラエル軍報道官は20日、ガザ南部ハンユニスの地下で、ハマスが拘束する人質がいた部屋を発見したと発表した。「約20人が困難な状況下で拘束されていた」と説明し「奪還に向けて努力している」と強調した。

 ハマスは依然、100人以上の人質を拘束しているとされる。軍は20日もガザで攻撃を続け、北部ジャバリヤやガザ市、ハンユニスで子どもを含む民間人が死亡した。

 一方、ガザの戦後統治を巡り、イスラエルのネタニヤフ首相は20日、バイデン米政権が求めるパレスチナ国家樹立による「2国家共存」に対し「反対する」との声明を改めて出した。占領地ヨルダン川西岸やガザを含む「ヨルダン以西の全領土でイスラエルの完全な治安管理に妥協はない」と強調した。

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