アジア大会検査不要、交流も再開 「脱コロナ」に選手喜び

卓球会場に集まった大勢の観客。マスクを着ける人は少なかった=28日、中国・杭州(共同)

 【杭州共同】中国の杭州で開催されている夏季アジア大会は新型コロナウイルス対策の規制がなく、約1年半前の北京冬季五輪から雰囲気が一変した。入国時の検査やマスクは不要で、会場には歓声が響く。競技や国籍を超えた交流の再開を選手は歓迎。活気にあふれる国際総合大会の本来の姿が戻ってきた。

 「検査や厳しい規制がない。(気持ちに)ゆとりができている」。フェンシング男子フルーレの敷根崇裕(ネクサス)は率直な気持ちを口にする。

 感染の収束に合わせて日本選手団も方針を転換した。これまで、転売の懸念もあって認めていなかった、ウエアなどの代表グッズの交換を容認。健闘をたたえ合うユニホーム交換も解禁となった。水鳥寿思副団長は「国際親善に貢献し、海外の選手との架け橋になることがスポーツの重要な価値」と意図を説明する。

 バレーボール男子の柳田将洋(東京GB)は「改めて観客の声援は選手にとってモチベーションを左右する大きな材料になると感じた。なくてはならないものだ」と喜びを感じていた。

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