奨学金返済、人生の重荷に Z世代が延滞者ら支援

プロジェクトの活動について記者会見する岩本菜々さん(手前)=2022年9月、文科省(本人提供)

 学生時代に借りた奨学金の返済に苦しむ人たちを救おうと、労働問題に取り組むNPO法人「POSSE」が相談支援プロジェクトを立ち上げた。将来、この問題に直面しかねないZ世代と呼ばれる20代前半の若者が活動を担う。中心メンバーの一橋大大学院生、岩本菜々さん(24)は、返済を案じ出産や転職を諦めるケースもあると指摘。人生の重荷ともなりうる現行の奨学金制度は「今こそ見直すタイミングだ」と強調する。

 「奨学金帳消しプロジェクト」と名付けた活動を、岩本さんらが始めたのは昨年6月。非正規雇用の拡大などを背景に「格差を埋めるための奨学金がかえって格差を広げている」と感じたのがきっかけという。

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