1980年代初頭のアメリカを舞台に、実在した銀行強盗の姿を描いた作品。ポケットに入れた拳銃を見せて、ハンサムな微笑みとともに銀行強盗を達成する。チャーミングで、誰も傷つけずに強盗を達成してしまう男、フォレスト・タッカーを演じるのは、ハリウッド往年の大スター、ロバート・レッドフォードです。
今年82歳のレッドフォードは、以前から俳優活動の引退を公言していて、これが実質最後の作品となる予定です。レッドフォードは、82歳とは思えないかっこよさとセクシーさを爆発! 私はレッドフォードが主演した映画『追憶』が大好きなのですが、あの映画で見せた優しいハンサムな微笑みは今も健在! ストーリーもどこか懐かしさを感じるシンプルさと、痛快さ、そしてひと匙のユーモアが混ざっていて、どんな人でも楽しめるハリウッドらしい作品です。何より製作陣のレッドフォード愛が爆発しているので、映画に隠されたファンへのちょっとした仕掛けにはついつい顔がにやけてしまいます。
また、フォレストが、なんとなく普通の職業ではないと気付きながらも、だんだん惹かれていく女性を、映画『キャリー』で知られる、こちらもハリウッドの大女優シシー・スペイセクが好演。他にも、「酔いどれ詩人」のトム・ウェイツやダニー・グローヴァー、ケイシー・アフレックなど有名俳優たちが、レッドフォードの花道を飾ります。ぜひスクリーンで、愛しきレッドフォードの華やかな引退作を楽しんでください。★★★★★(森田真帆)
監督:デヴィッド・ロウリー
出演:ロバート・レッドフォード
7月12日(金)から全国公開