『21世紀の女の子』 日本の「今」を代表する女性監督が大集合!

 多くの女優たちが女性監督の作品をサポートするなど、ハリウッドでは最近ジェンダーバランスがとても話題になっています。実際に、ハリウッドで活躍している女性監督は全体の10%にも満たないというとてつもない少なさで、日本の女性監督の数もまた決して多くありません。

 そんな中で、日本の映画業界になんだか明るい未来を感じさせてくれるパワフルな映画が完成しました。それは、菅田将暉主演の映画『溺れるナイフ』の山戸結希監督の呼びかけの元に集まった1980年台後半から1990年代生まれの若手女性監督15人による短編オムニバス作品。「自分自身のセクシャリティあるいはジェンダーがゆらいだ瞬間が映っていること」を共通テーマに各監督が8分以内の短編を撮影。キャストは、橋本愛、伊藤沙莉、唐田えりから若手実力派女優が集結しています。

 注目したいのは、第39回ぴあフィルムフェスティバルで観客賞を受賞した話題の長編『あみこ』の山中瑶子、女優として活躍しながら10代のころから映画監督として活躍している松本花奈の若手二人。8分の短編作品に、彼女たちの妥協しない作品づくりへの繊細な努力が伝わってきます。もちろん、全ての作品がハリウッドに負けないくらい威勢が良くて、女性監督たちの紡ぐ作品群を観ると、日本映画界はまだまだ捨てたもんじゃない! ととっても誇らしい気持ちになるはずです。★★★★☆(森田真帆)

監督:山戸結希、井樫彩、枝優花、加藤綾佳、坂本ユカリ、首藤凜、竹内里紗、夏都愛未、東佳苗、ふくだももこ、松本花奈、安川有果、山中瑶子、金子由里奈、玉川桜

出演:橋本愛、朝倉あき、石橋静河、伊藤沙莉、唐田えりか

2月8日(金)から全国順次公開

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